位相差とは、同一周波数の2つの交流の位相の差のこと。
たとえば、海に浮かんだクラゲや、みつ豆の中の寒天は輪郭がはっきりせず見づらいですよね。
屈折率が近いと物体の境界線はぼやけてしまいます。液体中の微生物を観察する場合も同様で、いくら倍率を上げても対象物が背景に溶け込んでしまい、はっきりとは観察できません。
通常は染色という方法を使いますが、この方法は微生物が死滅してしまうため、観察・チェックには不向きというデメリットがあります。
位相差顕微鏡は、そんな物体が光の波長に与える位相のずれを明暗の差として捕らえ、くっきりとした輪郭を観察できるのが特徴の機器です。
これにより、今まで観察が難しかった、「微生物を生きたまま観察する」事が可能になるのです。
殺菌水の効果確認、除菌・殺菌治療法(パーフェクトペリオ、3-Mix法、レーザー、オゾンなど)の効果確認、口腔内細菌の観察と差別化など、主に歯科医院などでご利用・観察いただいております。
また動物病院などでは、コクシジウムやジアルジアの観察などにも役立っています。